生物?環境
藻類産生オイルの輸送用燃料への新変換法の開発
東北大学大学院工学研究科の冨重圭一教授、中川善直准教授、365体育投注生命環境系の渡辺秀夫研究員らの研究グループは、藻類が産生する炭化水素スクアレンをガソリンやジェット燃料に変換する新手法を開発しました。本研究は、下水処理にオイル産生藻類を活用する「東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクト」の一部として行われ、藻類から得られるオイルの利用拡大の鍵となる成果です。
開発した手法では、ルテニウムを酸化セリウムに高分散に担持させた触媒を用い、スクアレンを水素化させて得られるスクアランを水素化分解させることで分子量の小さい燃料用炭化水素を得ます。既存の石油改質技術で得られる燃料と異なり、毒性のある芳香族成分を含まず、安定性が高く低凝固点の分岐飽和炭化水素のみで構成されます。既存の石油改質手法に比べて生成物組成が単純であり、触媒安定性も優れています。
図 (A): 酸化セリウム担持ルテニウム触媒によるスクアラン水素化分解生成物の炭素数による分布 (B): スクアラン水素化分解の切断位置
C14-C16はジェット燃料に適する。C5-C10はガソリンとして利用可能成分。反応時間の調節により生成物の炭素数は変化する。
開発した手法では、ルテニウムを酸化セリウムに高分散に担持させた触媒を用い、スクアレンを水素化させて得られるスクアランを水素化分解させることで分子量の小さい燃料用炭化水素を得ます。既存の石油改質技術で得られる燃料と異なり、毒性のある芳香族成分を含まず、安定性が高く低凝固点の分岐飽和炭化水素のみで構成されます。既存の石油改質手法に比べて生成物組成が単純であり、触媒安定性も優れています。
図 (A): 酸化セリウム担持ルテニウム触媒によるスクアラン水素化分解生成物の炭素数による分布 (B): スクアラン水素化分解の切断位置
C14-C16はジェット燃料に適する。C5-C10はガソリンとして利用可能成分。反応時間の調節により生成物の炭素数は変化する。