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平成30年度科学技術分野 文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)
システム情報系 工藤 博幸
教職員等
システム情報系の工藤博幸教授が,平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)を受賞しました。受賞の対象となった研究業績は,「新方式CTの構成方式と画像再構成法に関する先駆的研究」で具体的に紹介すると以下の内容です。
1990年代まで3次元画像のCT撮影は膨大な時間がかかりました。また,2000年代になりCT検査の被曝量は発がんリスク(や試料損傷)が大きいことが明らかになり,低被曝を実現する新方式CTに期待が寄せられました。工藤教授の研究では,現在のほとんど全てのCT装置に採用されている?マルチ検出器CT?の装置構成方式と画像再構成法を初めて提唱しました。また,厳密な3次元画像を撮影する?完全軌道コーンビームCT?の方法論を,いち早く完成させ体系化しました。更に,低被曝を実現する新方式CTの研究において,?インテリアCT?画像再構成の厳密解法を初めて発見し,?スパースビューCT?のキーである圧縮センシング画像再構成法をいち早く提唱しました。本研究により,マルチ検出器CTはCT撮影の3次元化に大きく寄与し世界中に広まり,完全軌道コーンビームCTは基盤技術としてCT分野に定着し多くの装置に実装されました。インテリアCTとスパースビューCTの成果は,現代のCT技術の革新的な新しい方向性を拓きました。本成果は,マルチ検出器CTと完全軌道コーンビームCTに加えインテリアCTとスパースビューCTが実用化の時代を迎え,今後CT撮影の低被曝化や測定時間短縮に寄与することが期待されます。
1990年代まで3次元画像のCT撮影は膨大な時間がかかりました。また,2000年代になりCT検査の被曝量は発がんリスク(や試料損傷)が大きいことが明らかになり,低被曝を実現する新方式CTに期待が寄せられました。工藤教授の研究では,現在のほとんど全てのCT装置に採用されている?マルチ検出器CT?の装置構成方式と画像再構成法を初めて提唱しました。また,厳密な3次元画像を撮影する?完全軌道コーンビームCT?の方法論を,いち早く完成させ体系化しました。更に,低被曝を実現する新方式CTの研究において,?インテリアCT?画像再構成の厳密解法を初めて発見し,?スパースビューCT?のキーである圧縮センシング画像再構成法をいち早く提唱しました。本研究により,マルチ検出器CTはCT撮影の3次元化に大きく寄与し世界中に広まり,完全軌道コーンビームCTは基盤技術としてCT分野に定着し多くの装置に実装されました。インテリアCTとスパースビューCTの成果は,現代のCT技術の革新的な新しい方向性を拓きました。本成果は,マルチ検出器CTと完全軌道コーンビームCTに加えインテリアCTとスパースビューCTが実用化の時代を迎え,今後CT撮影の低被曝化や測定時間短縮に寄与することが期待されます。
(文部科学省で開催された授賞式の写真)
(授賞式で同じ部局のシステム情報から受賞した櫻井鉄也教授と撮影した写真)
(対象となった研究成果の中から低被曝を実現する「スパースビューCT」と「インテリアCT」の画像再構成例(上段:通常の約1/40に相当する僅か40方向のスパースビューCT投影データからの腹部CT画像の再構成,下段:検査の関心領域のみにX線を照射したインテリアCT投影データからの頭部CT画像の再構成))